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戦国武将マニア必携。 [書籍一般]

その昔、私が日本史中毒者だった頃。この本をほぼ暗記しておりました。
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『戦国逸話事典』 1989年、新人物往来社。

戦国時代の逸話をただひたすら列挙してある本です。挿絵等一切無し。読みごたえあります。面白いです。以下に、タイトルを幾つか抜粋してみます。
「北条早雲の家訓二十一カ条」「芋虫が嫌いだった武田信玄」「斎藤道三と三間半の長槍」「北条氏康、嫡子の食事法を嘆く」「石田三成、直江兼続と密謀」などなど・・。
この他にも、お馴染みの「三本の矢」とか「父の遺影に灰投げた」とか「草履を懐で」とか「敵に塩」とかも載ってます。無駄な脚色とか解説も無いので、じっくり戦国武将に専念できます。
ちなみに、私のお気に入りの読み方は白地図を広げてそれを見ながら読むことです。で、頭の中で自分なりのキャスティングを決めて読むとかなりテンション上がります。ものすごく疲れます。

武井武雄 『おろしやの旅』 [書籍一般]

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武井武雄 『おろしやの旅』、吾八書房より昭和50年に出版されました。
「おろしや」は露西亜、ロシアです。タイトル通り、著者がロシアを旅したときの紀行文。著者は日露戦争世代らしく、戦争に絡めた記述も多く見られます。建築に関する文も多く、小さいですが、ペン画も多く収録されています。
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全体の印象としては、『河童が覗いた~』シリーズに似たものを感じます。つまり、分かり易く面白いという事です。文章で伝わりづらい部分はペン画できっちり伝える。良い手法だと思います。ちなみに妹尾河童さんの『覗いた』シリーズも大好きです。同じ意味で、ショージくんも好きです。
そういう、「おもしろい」本を読んでいると脳に「凝り固まった知識」ではない滋味豊かな栄養が貯まっていく気がします。
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竹久夢二画集 『春の夜の夢』  [書籍一般]

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竹久夢二の画集『春の夜の夢』、昭和43年、龍星閣より出版されました。
二重函の立派な本で、見返しの用紙などにもこだわりが感じられます。ただ、立派すぎて普段から眺めるにはちと向きません。コレクターズ・アイテムといった風情です。

編者は澤田伊四郎。この本は、編者より版画家の恩地孝四郎に捧げられています。
恩地孝四郎は、版画家であると同時に詩人でもあり、数多くの本の装丁も手がけています。
彼の装丁の中でも、竹友藻風の『ルバイヤット』のデザインは秀逸だと思います。ウマルに対するオマージュからか、全体が唐草や更紗模様をモチーフにして彩られています。美しいです。

閑話休題。夢二の『春の夜の夢』は表紙が新年らしいなあと思い選んだのですが、もう松は明けたのでしたね・・。見ようによっては雛祭りのシーズンにも使えそうです。使う、とは言っても引っぱり出してきて眺めて満足するだけなのですが。
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文明開化風俗づくし [書籍一般]

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『文明開化風俗づくし』 野々上慶一・著、岩崎美術社から昭和53年に刊行されました。以前紹介した『ウィリアム・モリスとその仲間たち』と同じ「双書美術の泉」シリーズです。
こちらも現在は絶版になっていますが、古書店で見つかると思います。おおむね2000円~が目安。
横浜浮世絵や錦絵が(モノクロですが)たくさん載っています。「双書美術の泉」シリーズは、厚さはそれほどないモノクロの本なのですが内容が濃いので好きです。コンプリートしたいくらいです。

川上澄生さんの版画図録などを見ていると横浜のどんたくや水夫たちの絵が多くあります。和と洋が奇妙に入り混じった「ハイカラ」な時代は、どことなくそそられるところがあるものです。
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こちらは「明治佳人之図」。当世美人の容貌風俗を描いた錦絵です。今も昔も、美人は芸術の糧となるのですね。この画は、ぜひとも実物を見てみたいです。
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『今様花伝書』 川瀬敏郎 [書籍一般]

寒い日が続くと、春の日差しと色彩が恋しくなります。
そんな時は園芸書か、草木の本です。春夏には気付きませんが、真冬にページを捲るとその色彩の鮮やかさ・コントラストの強さに目が眩む思いがします。
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当代きっての人気花人・川瀬敏郎さんの『今様花伝書』、良い本ですが多少詰め込み過ぎな印象もあります。技術面の話は、それだけ別の本にすれば良かったのでは、などと考えてしまいます。もしくは章を分けて扱うとか。雑誌の連載をまとめて出版したものなので、おそらく連載順にそのまま収録されているのでしょう。雑誌向きの紙面デザインと、アート本向きの紙面デザインは違うものであると私は思います。
ただ、この本も大変充実した本です。道具も吟味されていますし、意気込みも伝わってきます。花・草木と、古道具が好きな方なら間違いなく楽しめます。




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日本近代文学を攻めるなら必携です。 [書籍一般]

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『日本近代文学図録』 昭和40年に、毎日新聞社より刊行されました。現在は絶版となっていますが、古書店を探すと結構あります。価格はだいたい2000円~といったところ。写真は裸本の状態です。カバーがありますが、何の色気もない茶色のカバーなので、書店さんの図録で「カバー無し」とあっても全く問題なく、むしろ価格が下がってラッキーかもです。
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内容はこんな感じです。厚い本ではないのですが、内容がとにかく濃く、無駄がありません。調べものをするときに非常に頼りになります。常々、お世話になってます。
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昔の雑誌② 『pen』 No,95 2002 [書籍一般]

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こちらも、前回に続き『pen』です。発行は2002年、TBSブリタニカ。
特集は「可愛いね、の車」で、世界のスモール・カー、コンパクト・カーについて。広告は勿論クルマだらけです。第二特集は「男の和菓子。」何故か、私の周りでは統計的にクルマ(車輪モノ。自転車、バイク含)好きの男は甘い物を好む人が多い。そういう意味でこの特集のカップリングは納得。
そして、この雑誌を読むときに一番最初に読んでいたのが、立石敏雄さんのエッセイ「笑う食卓」。面白いです。今でも連載は続いてるんでしょうか?

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昔の雑誌 『pen』 No,57 2001 [書籍一般]

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大掃除、と題して書棚を引っかき回していると、『pen』が数冊出てきました。まだTBSブリタニカが発行していた頃のものです。今でも面白そうな特集の時は手に取りますが、買って、尚保存までしておきたい程の雑誌はなかなかありません。
この号は、第一特集が「照明」、第二特集が「パイプ」、第三特集が「装丁」でした。どの特集もよく調べ書き込んであり、広告にまで神経がゆき届いています。特に「本を遊んだ、装丁家たち。」という特集は花崎真也さんが書いていて、面白く読めます。
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で、コレはあの店で見たなあ・・。とか、コレは持ってる!とかいろいろ考えているうちに、大掃除どころではなくなるのでした。
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ウィリアム・モリスのテキスタイル [書籍一般]

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先日ご紹介した、『ウィリアム・モリスとその仲間たち』からの抜粋です。
モリスのテキスタイルの中で最も有名なのが、この「いちご泥棒」ではないでしょうか。ちなみに左は「鳥とアネモネ」です。どちらも、中世の雰囲気を残しつつモダンでユーモラス。とても素晴らしいチンツだと思います。

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こちらは、モリスの娘であるメイ・モリス(モリス商会の刺繍部門責任者でもありました)の作品で、「ハニーサックル」です。
ハニーサックルの茎の荒々しさ、花体のキュートなルックス、蕊の奔放さがよく表現された作品だと思います。おそらくモリス家の庭にもハニーサックルが植えられていたのでしょう。

東京都美術館で、「生活と芸術~アーツ・アンド・クラフツ展 ウィリアム・モリスから民芸まで」が開催されるようです。会期は2009年1月24日から4月5日まで。各種イベントも併せて企画されているようです。是非行ってみたいです。

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ウィリアム・モリスとその仲間たち [書籍一般]

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『ウィリアム・モリスとその仲間たち』、岩崎美術社から1978年に刊行されました。改訂版も平成に入ってから出版されています。もし絶版で本屋さんに無い場合でも、古書店を探すと1000円くらいでそこそこ状態の良いものが見つかります。

ウィリアム・モリスは、代官山に直営店もある人気のテキスタイル・デザイナー、キャス・キッドソン/Cath Kidston と同じ、イギリスのデザイナーです。モリスが活躍した時代は、産業革命後の賑やかな時代。大量生産のための工場が朝も晩もなく煙を吐き出し、少年少女までが「とにかく売れる、安価な品物」のために過酷な第二次産業に従事していた時代です。
産業革命以前は自分の職業と能力に誇りと自信を持って働いていた職人たちの中の何割かも、時代の波に飲み込まれるように工場での仕事に就くようになります。しかし簡単に想像できるように、工場での仕事は「職人」としての誇りや自信を満足させてくれるものではありませんでした。真に価値のあるものを造り出せる有能な職人たちが、工場での単純作業に身をやつし気力を失っていく、その結果、職人技が伝承されることなく「本物」が消え失せてしまうかもしれない・・。
そのような背景の中から生まれてきたのが、ウィリアム・モリスの「アーツ・アンド・クラフツ運動」です。モリスは、生活と芸術は同一の物であるという信念の基に活動していました。美しい、本当のものに囲まれて暮らす。それがすなわちモリスにとっての芸術活動だったのです。

お気に入りの家具や食器、洋服などを集めて「自分」をつくるという事は、現在では当たり前のことです。選択肢がありすぎて「自分らしさ」が見あたらない人だっているくらいです。しかし、モリスにとってはその行為は芸術へと結びつく重要なファクターでした。洗面台の蛇口ひとつ、椅子のクッションカバーひとつに至るまで、彼は美意識を張り巡らせました。私は、彼の生活に対しての考え方には深く共感します。

近年、特にガーデニング雑誌などでモリスが取りあげられることが多いようですが、安価なモノが溢れる現代に「生活そのものを芸術に」というモリスの主張は真実味を持って受け入れられているように感じます。
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