「ノグチ」と言えば [作家ばなし]

先日ご紹介した詩集『あやめ草 / THE IRIS』ですが、発行人は「あやめ會」名義になっています。
「ヨネ・ノグチ」こと野口米次郎の肝煎で発足したこの会、実に豪華なメンバーが名を連ねていました。薄田泣菫、蒲原有明、小山内薫、土井晩翠、上田敏、などなど。この時期の日本の著名な詩人をこれだけ集めた野口の人脈には驚かされます。さらに外国人の詩人にも声をかけ、おそらく日本史上初めての両表表紙詩集『あやめ草』http://blog.so-net.ne.jp/jyoubitaki/2009-02-04を出版しました。
野口本人の肩書きも「詩人」でしたが、「詩人」としての名声よりも「日本と海外の詩人の架け橋となった」事のほうが後世では高く評価されているように思います。外遊後は母校の教授としてもはたらき、また浮世絵の研究者として著作も残しています。
多方面で精力的に活躍をした野口米次郎ですが、実際のところ彼自身の名声はそれほど高いとは言えません。こういう言い方は野口に失礼かも知れませんが、彼は、芸術家としての才能よりも、人を惹きつけ焚き付ける才能に秀でていたような気がします。

もうひとつ、野口米次郎を語る際に重要なのが、息子であるイサム・ノグチの存在です。
一般的に「ノグチ」と片仮名表記してあれば多くの人が連想するのが建築家であり造形作家でもある「イサム・ノグチ」でありましょう。マルチな才能は父親譲りですね。
ただ、イサムは米次郎の実子ではあるものの外遊時にアメリカ人女性との間に産まれた私生児で(帰国した父親を追って母子で来日したら父親は既に日本に家族を持っていた)それほど密な親子関係ではなかったようです。
親子の形はどうであれ、才能という不思議な要素は受け継がれていくのだなあと思います。
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koma

こんにちは
お昼休みのソネくじ集めでございます

取り急ぎポチッと押させていただき
失礼させていただきます。

私の所へもよければ押しに来て下さい
当る確立が高くなるそうです(σ・∀・)σゲッツ




by koma (2009-03-21 12:35) 

ジョウビタキ

>koma さん、ponchi さん、eternity さん、nice! ありがとうございます!
by ジョウビタキ (2009-03-22 10:00) 

kaafu

くじ いただくます
by kaafu (2009-03-22 11:53) 

ジョウビタキ

>kaafu さん、いつでもくじ引きにいらしてください。nice! ありがとうございます!
by ジョウビタキ (2009-03-24 15:58) 

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